50代 ゼロからの農業

土地購入から開拓、耕運機入手、作業小屋製作

研修5日目・前半

今日の研修は午前中が土壌肥料に関する講義、午後が研修卒業生のかたの農場を見学。

土壌肥料に関する講義は非常にわかりやすく、内容の濃い授業だった。講義終了後、研修仲間とも是非もう一度じっくり受講したいとお互い声を揃えていた。

例えば、雨、あるいは雨上がり直後に耕運をしないことは単に土が重くなって効率悪いからだと思っていたが、実は土の団粒構造が壊れてしまうから耕耘しないほうが良い とか、土壌が酸性になると鉄やアルミ マンガンが可溶化してリン酸と結合しやすくなり、リンの植物利用が低下する(千葉では八街の火山灰土が該当:リン酸吸収係数に関係)、何度読んでもわからなかったCECの保肥力の考えかたが、粘土や腐植がマイナスに帯電しているので、砂ばかりで堆肥のないところに化成肥料を撒いても流れるだけ という説明で一気に理解できた(下図:腐植がマイナスに帯電していることは理解していたので)とか、オガクズ堆肥は無機態窒素となるまで一年以上かかるので窒素飢餓になりやすいといった堆肥作りのポイントや、過石とようりんの違い、肥料取締法と肥料表示の意味、基肥と追肥の考えかた、リン酸を追肥しないのは表面散布だと鉄などと結合して移動しないからとか、肥料設計で窒素はすぐになくなりカリは流亡しやすい…こういったことを、最初に各章のポイントを示していただけたこと、さらに何故そのようにすればいいかをきちんと科学的に説明いただけるという先生の講義スキルも相まってよく理解できた(一度聞いただけではかなり消化不良で、家で数回復習しましたが www.)。

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(保肥力の私のイメージ:左の腐食は強くマイナスに帯電しているので、多くの陽イオンを土壌内に留めておくことができるが、左の砂ばかりの土壌ではマイナス帯電が弱く、カリウムなどの植物に必要な陽イオンが流亡してしまう。)

こういった内容の合間に実例や地域・作物の特性を交えながら2時間(休憩なし)で講義いただけましたが、できることならこの2時間の内容を2時間x3回、午後はこれらを踏まえた実習(土壌分析、施肥、堆肥作り)x3回といった構成で是非もう一度授業を受けたい。お金払ってもいいから… と思いました。

 

 

 

シンワ測定 土壌酸度計 A 72724

シンワ測定 土壌酸度計 A 72724